名残のさくら
初夏のようなあつさが続いている。
大阪行きの予定がボツになってから
なかなか治まらない痛みもあって
意気消沈し家から一歩も出ない日が
続いていた。
夕方、仕事から帰った娘が
大福餅とお茶を下げて来た。
「もう葉桜になりかけているけど
車の中からでも見に行く?」と。
今年はもうお花見は諦めようと
思っていたので、途端に元気が出て
「行きまーす、行きまーす」
お餅は娘婿からの差し入れ。
近くの川べりの桜並木に
連れてって貰った。
名残のさくらはこころに沁みた。
桜吹雪を観ながら
涙がこぼれそうになった。
娘ちゃん、娘婿ちゃんいつも
優しくしてくれてありがとう。